「ねぇ、嗄綺!!!!」
「どうした??」
「なんであたしの所にあの雨の中きたの??」
「今にも消えそうだったから。」
「消えそう??」
「放っておいたらどこかに行きそうだったから。」
「だから、あたしに話しかけたの??」
「それもある。」
「それも??他にも何か理由があるの??」
「大きな理由は今のだけど。」
「あるんだ。」
「なんか、親近感が湧いたから。」
「親近感??」
「なんかあたしと似てそうだなって思った。」
「あたしと嗄綺が似てる??」
「何事にもすぐに信じようとする所とか、後は…………。」
「後は??」
「青い空が好きなところ。」
その言葉はあたしの心にズシリッと落ちてきた。
あたしが空を見るのは…………お母さんとお父さんが居るから。
嗄綺はあたしにあまり自分の話をしてこない。
あたしからも聞こうとは思わない。
だって、嗄綺の瞳がいつも泣いているから。
いつも空を見るのは悲しそうな瞳で何故か愛しそう。
だから、嗄綺があたしに話してくれるまで待ってる。