今日子が医務室を去ると、植草は後藤にメールを送った。
後藤は、少し席を外すと言い残し、医務室に行く。
コンコン。ノックをすると中からどうぞ、と返事がある。
「急用か?」
「まあ、いいから座りなさいよ。何か飲む?」
植草は、診察用の椅子を差し出す。
「いや、いい」
「そう、じゃ本題に入るわね。後藤君、林さんにちゃんと告白していないの?」
「あ? ああ。でも分かっているだろ? 俺の態度で」
後藤は、何がいけない。と言った顔をしている。
「何をしているの、いい歳のおっさんが」
「おい、おっさんじゃないぞ、俺は」
「38なんて立派なおっさんよ。お昼休みに林さんが来てね、食事が喉を通らなくて、動悸が激しくて病気なんじゃないかと心配していたのよ。だからそれは恋煩いよって教えてあげたの。そうしたら、部長からは特に何も言われていない、自分の気持ちも分からないって」
「本当かよ」
「あなたはモテ男で、今までそれで通ったかもしれないけれど、普通の女性は告白をされたいものよ? 女心が分かってないわね」
植草はあきれる。
「そうなのか?」
「だってそうじゃない? 好きな人が出来た、付き合いたいから告白する。告白を受けてもらえて初めて付き合うことが出来る。これが普通だと思うけど? あなたはどんな付き合い方をしてきたのよ。まして、手ごわすぎる純情少女の林さんを嫁に向かえるんでしょう? まずは、告白をしてあげて。林さんじゃなくても、女には順序が必要よ」
後藤は、少し席を外すと言い残し、医務室に行く。
コンコン。ノックをすると中からどうぞ、と返事がある。
「急用か?」
「まあ、いいから座りなさいよ。何か飲む?」
植草は、診察用の椅子を差し出す。
「いや、いい」
「そう、じゃ本題に入るわね。後藤君、林さんにちゃんと告白していないの?」
「あ? ああ。でも分かっているだろ? 俺の態度で」
後藤は、何がいけない。と言った顔をしている。
「何をしているの、いい歳のおっさんが」
「おい、おっさんじゃないぞ、俺は」
「38なんて立派なおっさんよ。お昼休みに林さんが来てね、食事が喉を通らなくて、動悸が激しくて病気なんじゃないかと心配していたのよ。だからそれは恋煩いよって教えてあげたの。そうしたら、部長からは特に何も言われていない、自分の気持ちも分からないって」
「本当かよ」
「あなたはモテ男で、今までそれで通ったかもしれないけれど、普通の女性は告白をされたいものよ? 女心が分かってないわね」
植草はあきれる。
「そうなのか?」
「だってそうじゃない? 好きな人が出来た、付き合いたいから告白する。告白を受けてもらえて初めて付き合うことが出来る。これが普通だと思うけど? あなたはどんな付き合い方をしてきたのよ。まして、手ごわすぎる純情少女の林さんを嫁に向かえるんでしょう? まずは、告白をしてあげて。林さんじゃなくても、女には順序が必要よ」