「先生、オムライス好きなの?」
「え?」
私の質問に先生が聞き返す。
「食べたいもの聞いたらオムライスって答えたから・・・」
「あぁ。他界した母親がよく作ってくれてたんだよ」
「なるほど・・・」
「それがすっげぇ美味くて」
「そうなんだ♪それじゃあ私も頑張らないとな」
「期待しとくよ」
先生に変な期待をされる。
「あんまり期待はしない方が・・・」
「えっ?していいって?それじゃあ期待しかしないでいるわ」
「だからダメだって!!」
「はいはい、置いてくぞー。」
「へっ?・・・もう!」
私は前を歩く先生の腕を必死で掴んだ。