「やっぱ、信じらんない」 男の人の言葉を聞き、私はそう一言呟いて歩いた。 「え、ちょ」 歩き出してちょっとしてから、手を掴まれ、学校とは反対方向へと私を連れて行った。 「ちょっと!なにしてんですかっ!私、今から補習がっ」 手を振りほどこうとしながら、男の人に訴えるけど、男の人はなにも言わない。 「~~っ!」 名前を言って止めたいけど、名前がわからなくて。