ただ……、

もう少し素直であれたらあんな事も無かったのかもなんて…。
いえ、考えてしまうと駄目になる。
毅然と控えめな胸を張る。

「頑張れ、俺がついてる。」

さらり、鼓膜を撫でる低音ボイスは背筋をさらに意識させる。

「……はぃ。」

結局、大した返事もできずに生徒会室に足を踏み入れる。
夕日が、綺麗にきらめいてる。