最近、先生は授業中、私に話しかけてくれなくなった。
愛梨ともみんなとも普通に接する。
普段の先生が嘘みたい。
先生が私の席に近づくと、みんながわざとそれを阻止する。
『先生!分かんない!』
その対応で追われる先生。
先生が私の心の支え。
先生がくれた言葉を、何度も何度も思い出す。
でも、今先生が何考えてるか分かんないよ。
私をいじめている人に優しくして、愛梨と楽しそうに笑い合って。
先生だから、みんなに平等に接しなくちゃいけないことなんて、分かってる。
分かってるけど……。
ねぇ、先生。
その人たちは、私のこといじめてるんだよ?
どうしてそんな風に仲良くできるの?
私、ここにいるよ。
いつもみたいに声かけてよ。
先生がいなくなったら、死んじゃうよ。
寂しくて、心細くて、弱くなっちゃうよ。
そう思うのは、わがままなのかな。
先生……
先生……
突然襲ってきた寂しさに耐えられなくなり、机にうつ伏せた。
誰にも気付かれないように、ひっそりと涙を流した。