月日だけが流れた。
先生と連絡を取ることもなく、部屋に閉じこもる日が続いた。
お母さんも、平本さんも何も聞かないでいてくれた。
くるみが心配して、毎日家まで来てくれた。
「お互い好き合ってんのに、どうして別れなきゃいけないの?本当にこれでいいの?ずっとずっと想い続けて、やっと結ばれたのに…。」
くるみは毎日そう言って、泣いてくれた。
「もういいよ。私、先生が幸せならそれでいいから」
「私、先生は幸せじゃないと思う。美紀さんのところに行かないで、桜の帰りを待ってると思うよ。まだ遅くないから、戻ってあげなよ!」
「それじゃ別れた意味ないもん。美紀さんと子供さんの気持ち考えて、先生の幸せも考えて、私が出した答えだから…」
「それ、桜が自分で勝手に決めたんでしょ!?先生の気持ちはどうなるの?桜は相手のことばっかり考えすぎなんだよ。もっと自分の気持ちも大切にしなよ。やだよ…私。こんなのやだよ…」
くるみが帰ったあと、私はまた泣いた。
大きく腫れ上がった目を誰にも見られないように、また私は部屋に閉じこもる。