私と先生は、元々約束していた美術準備室へ場所を移した。


ドアを静かに閉める先生に、またドキドキする。


窓の外には、葉桜になりかけた桜の木。


「先生、私のこといつから好きだったの?」


ずっと気になっていたことを、聞いたみた。


先生は、笑顔で答える。


「ん?いつからだったかなぁ…。やっぱ、桜が初めて俺に抱きついてきたときかなぁ。」

「え!?そんな前から!?」


懐かしい。


私が悩んでたとき、先生が会議室まで私を連れて行ってくれて、そこで私が先生に抱きついたんだ。


「桜は?もっと前から俺に惚れてたんだろ?」


楽しそうに私を見る、上目遣いの先生。


悔しいけど、キュンキュンしちゃう…。


「先生のいじわる~!」


「言っとくけど、俺ドSだからぁ!」


無邪気に笑う先生。



知ってるよ。


Sな先生に、いつもドキドキしてるんだもん…。