「くそっ!あの野郎…っ!」
先生は力強く拳を握った。
私はそっとその手を握る。
「先生…。あんなこと言わせて、ごめんね。ごめん……。」
泣きながらひたすら謝る私を、先生は優しく抱きしめた。
壊れ物を扱うように、優しく。
「謝んな。本当のことだから…。」
そして、先生は私を抱く力を緩め、私の顔を見た。
「何された?」
「何もされてないよ。先生が守ってくれたから…。すごい嬉しかった。」
「俺、やべぇよ。もう。好きすぎて、どうしたらいいか分かんねぇ。早く桜を俺だけのもんにしてぇよ…。」
そう言って、もう1度私を抱きしめる先生は何だか切なかった。
「私、もう先生のものだよ?私だって先生のこと好きすぎてどうしたらいいか分かんないよ…。」
私の頬は、先生の大きな手に包まれる。
「桜。愛してる…。」
何度もキスを重ねる。
「私も…。愛してるよ、先生…。」
「先生じゃやだ。大翔って呼んで…。」
「大翔…。」
私と先生は互いに激しく求め合い、キスばかりしていた。