愛梨を思い出す。
愛梨も、先生と話してて、思わず言っちゃったって言ってたな…。
立場が全く逆の、私と愛ちゃん。
私、どうすればいい？
愛ちゃんの気持ちがすっごく分かるのに、何もできないよ…。
｢先生、愛ちゃんのことすごくかわいく思ってるよ。私と話すときも、よく愛ちゃんの話してるもん。愛は数学が苦手で～とかってね。｣
これは、本当の話。
先生ちゃんと気にしてるよ、愛ちゃんのこと。
｢自分のこと好きな人のこと、絶対嫌ったりしないよ。だから、大丈夫。先生は、愛ちゃんに前に進んで欲しいと思ってると思うよ。気まずいかもしれないけど、先生はちゃんと分かってくれてるから、大丈夫。今までどおり、かわいい生徒だと思ってくれてるよ。もしかしたら、今まで以上かも！｣
私の言葉に、愛ちゃんは笑った。
愛ちゃんの笑顔に、私の方がすごく安心した。
｢そうだね！もっといい女になって、先生見返さなきゃね！ありがとう、桜ちゃん！｣
こんなにいい子なんだもん、絶対幸せになれる。
応援してるからね。
