「あ!桜と愛、まだこんなとこにいたぁ!早く部活来いよぉ~!」


先生が、私と愛ちゃんを探しに、グラウンドから教室まで戻ってきてくれた。


私と愛ちゃんは、顔を見合わせて笑った。


「ほら、愛!お前がいなきゃ、みんなも俺も困るだろ?」


愛ちゃん、今の言葉嬉しかっただろうな…。


グラウンドに向かう途中、先生に嬉しそうに話しかける愛ちゃんを、後ろから見守った。


やきもち焼きの私を心配した先生が、愛ちゃんと話しながら、私の方をチラチラと見る。

私は笑顔で頷いた。


先生は、それだけで分かってくれた。