高校3年間も、結局先生だらけだった。
告白されて、付き合ったことも何度かあったけれど、どれも長くは続かなかった。
あの祭りの日以来、先生と会うことはなかった。
3年間履き続けたルーズソックス。
でも、それを履いて先生に会いに行く夢も、やっぱり叶わなかった。
悲しいけど、これが運命なのかな…。
もう、無理矢理忘れようとするのはやめた。
自分ではもうどうすることもできないくらいの気持ちに育ってしまっていることに気付いたから。
今、先生はどうしてるかな。
写真の中の先生と、どれくらい変わってしまったかな。
もう学校に馴染んで、生徒の人気者になっているよね。
青いジャージを、まだ着続けているのかな。
髪型は、どんな髪型にしているのかな。
何年経っても忘れない。
どんな些細なことも覚えてる。
でもね、正直先生の笑顔は、もうにじんできてしまっているんだ。
先生の声も、今となってはあんまり思い出せない。
会いたいと思っても、会うことはできなかった。
もしかしたら、もう二度と会えないのかもしれない。
でも、夢の中で会うことはできた。
毎日のように会えたよ。
夢の中の先生は、はっきりと見えなかったけど、いつだって笑ってた。