この前の家庭科の授業。
“結婚”“妊娠”“出産”
浮かぶのは、先生と先生の奥さんと子供。
バカみたいだけど、教科書を読んでいて悲しくなっちゃったんだ。
『妊娠中は、人生のパートナーであり、子育てのパートナーである夫の助けが1番』
先生は優しい人だから、きっと奥さんを全力で助けているんだろうね。
笑っちゃうくらい、はっきりと目に浮かぶよ。
星の綺麗な夜。
星空を見るたびに先生を思い出す。
この星空の下に先生がいるんだね。
同じ時間を生きているんだね。
家のベランダでケータイを開く。
先生の名前で埋め尽くされていた、着信履歴。
でも、もう着信履歴の中に先生の名前はなかった。
もう…ないのかな。
先生から電話が来ることは、もう二度とないのかな…。
嫌だよ。
そんなの、嫌だよ…。
先生に会いたいよ…。
ねぇ、今どこにいるの?
私と見たこの星空の下で、奥さんと子供と笑っているの?
いつか、ちゃんと忘れるから。
頑張るから…。
だから、お願い。
私のことを思い出して…。