【結愛side】


おばあさんに教えてもらった住所を頼りに
私たちは篤真のおじさんに会いに来た。


思っていたよりも普通の家。


というより、豪華だ。


高層マンションに住んでいた。


しかも、エレベーターに乗って気付いたけど
最上階に住んでいる。


すごい人なんだなっておもった。


「緊張してきた…」


「すぐに俺が入るから」


「…うん」


そして、この声を聞くのも

これで最後になるんだ。


泣きそうになってしまう。


そんな感情をぐっと抑えて、
私はゆっくりとインターホンを押した。