年が明けるのが
こんなにも、憂鬱だった年はない。


あと少しで、
篤真との関係が終わってしまうんだ。


「…篤真」


年があけて一週間したころ、
篤真は私の部屋に現れた。


「明日、行こう」


「…うん、わかった」


明日で終わってしまう。


「最後なんだし、
いっぱいはなそうよ」


「あぁ、」


「…最後だから篤真にいいたいことがある」


この、何日間か考えた。


言うべきか言わないべきか。


だけど言わなきゃ、
きっと一生後悔すると思ったから。


「待って」


「…え?」


「俺から言いたい」


「…うん」


「俺は、ゆあを忘れないよ」