「…知ってたって?」


「篤真くんが、幽霊だってこと」


凛子はアルバムを開いた。


そして、ハンドボール部のページを開いた。


「篤真くんに話すなって言われてたの。
きっと、あたしが知ってるからだと思う」


「…っ」


「ごめんね。
ずっと、知らない振りしてて」


凛子は泣きそうな顔で私をみた。


別に怒ってない。


ただ、知られたくないんだって。


近づいてたと思ってたのに、
実は遠い存在だったんだなって思った。


「別に、凛子にはなんとも思ってないよ」


「…結愛」


「やっと、分かった」