「…泣かせないでほしい」 「うん」 「笑顔にしてあげて」 「うん」 「それならいいよ」 そう言って私を立たせた。 凛子は篤真をじっと見つめている。 「…ほら」 凛子は出口に歩いていった。 どうかしたのかな? 「ゆあ、こっち」 篤真が奥に歩いていく。 私はそれに黙ってついて行った。