「結愛ちゃーん」


この声は…。


「春木くん!」


春木くんはあたしの高校時代の後輩。


その見た目から言ってチャラいのが
彼の取り柄なのかもしれないと思う。


「結愛ちゃん今終わったの?」


「そうだけど」


「なら、近くまで一緒に帰ろー」


なんとなく、春木くんのタイプは嫌い。


だって、こういう何も考えていないような人が
実はすごく計算高かったりするから。


謎が多いし。


本当は何を考えてるのかよくわからない。


だから、春木くんとは少し距離を置いてしまう。