「話し合うとか、
そういう方法はお前たちの脳にないわけ？」
「聞いたところで、
篤真の言い訳を聞くだけじゃない」
「お前、篤真のこと信じてねーの？」
「…信じてないよ。
もう、１回嘘つかれてるのに信用しろっていうの？」
「どんな」
「中山未緒っていう人と会ってたって。
キスしたって、認めなかった」
「…そっか」
私はため息をついて坂上くんに背中を向けた。
「もう、私たちはだめなのかもしれない」
「何いってんだよ。
ろくに話も聞いてないくせに」
「話してくれるなら聞いてた！
けど、もう遅いよ…。篤真を縛り付けられない」
「は？」
「篤真のために、別れることにする」
