篤真のにおいがする。


ここに、住んでたんだ。


結構、近い位置でびっくりしたけど。


殺風景の部屋。


綺麗すぎず、汚すぎない。


「ゆあ、そこに服あるから」


タンスを指さして、
篤真はキッチンに消えた。


まだ、震えてる手でタンスを開けて、
シャツとサルエルをだして着た。


その場に座り込む。


緊張状態が取れると、こんなにも力が出ないんだ。


「ちょ、ゆあ大丈夫?」


「あっ、うん」


「ココア」


「ありがと」