「ま、松永さんが一緒に飲んでくれたら許すよ」


「…」


正直嫌だった。


何をされるのか、目に見えていたから。


だけど、この人を逃してしまえば
どれほど会社が困るのかわかっている。


「わかりました、今日の夜にでも」


「そうだな。
なら、すぐそこの居酒屋に行こうか」


「はい」


「坂上くん、これでいいよ。許すさ」