「しつれいします」


久しぶりの、愁の家にドキドキする。


リビングに入ると、
おばさんがそこにいた。


相変わらず、美人さんだ。


「あら、いらっしゃい」


「おばさん、私聞きたいことがあって」


ソファーに座ると、
おばさんは紅茶を出して、前に座った。


淡い茶髪の長い髪をひとつ結びしている。


若々しさがにじみ出ている。


深呼吸して聞いてみた。


「あの、坂上真治さんを知ってるって本当ですか?」


「ええ、知ってるわ」


「あの…今、どこにいるのかわかりますか?」


「…ねぇ、結愛ちゃん」


心配そうに私を見つめる。


「どうしてそこまでその人のことを知りたいの?」