先輩がいう、運命の人は

坂上 篤真のこと。


私が大好きだった人。


そして、今も忘れられない人。


「篤真のことですよね」


「そう!」


「…どこにいるのかも、
生きているのかも、全然わからないんです」


「そうなの…」


篤真がいなくなってから、
凛子に篤真のことを聞いてみた。


だけど、本人から口止めされてるからって
何も教えてくれなかった。


凛子は知ってても、私は知らない。


どうして教えてくれないの?


そう、思っていた。


だけど、それが篤真が選択したことなら
受け入れなくてはいけないと思った。


そう、思っていても
考えてしまうのは私の悪いとこで。


「もう、私のことなんて忘れてます」


「それはどうかなー?」


「生きていたとしても、
もう、3年も前の話なんですよ?」


「好きって思ってしまえば、
忘れられないもんなのよー」


「篤真は私のこと、すきじゃありません」