綾菜は首を左右に振った。



「何かあったんだろ?俺で良かったら話を聞くから、話してみろよ」



俺はそう言って、綾菜が話してくれるまで待った。


どれくらい経ったんだろう……。



「借金……」



綾菜は呟くようにそう言った。



「えっ?」


「借金があって……」


「借金って、何で?」



シングルマザーで金に困って借金したのか?



「保証人になったの……」


「はっ?誰の?」


「一緒に仕事をしてた同期の……」



何で保証人になんかなるんだよ……。