キーンコーン───
「あ……」
ホームルームの始まりを知らせるチャイムが鳴る。
「ホームルーム、始まったな」
「うん……」
妃奈ちゃん……来てくれないかな?
「そーいや、あの鍵閉めた女子は何なんだ?」
「何だったんだろ……媚売り女とか言ってたけど……」
私、媚売りなんてしたっけ?
「ま、2人きりになれたし良いよなぁ?」
ニヤリと笑う西内君。
「よよよよ良くないからっ!!」
「ほんとは嬉しいくせに♪」
う、嬉しくないこともないけど……
「なぁ、未愛」
「な、何?」
「………キス、しよっか?」
……は?
「し、しないからっ」
この人はいきなり何を……
「未愛とキスしたい」
西内君に甘い言葉をかけられる度に、ドキドキしてる私もどうにかしてるけど……
なんて考えてるうちに西内君は顔を近づけてくる。