「ふぅ……」



ガチャ───



私は図書室に入り、扉を閉じた。



「に、西内君、おはよ」




西内君が視界に入り、昨日のことがフラッシュバックされる。



「ん、はよ」



西内君はだるそうにポケットに手を突っ込んで椅子に座っていた。




「どーしたの?呼び出して……」



恥ずかしくて西内君の目を見れない。



「……てかお前、どうしたんだよ、そのクマ」



「え、あ……その……」



私はおどおどと言い訳を探す。




「………あ、もしかして」



勘付いたように、西内君がニヤリと笑った。



「……昨日の俺とのキスのこと考えてて、眠れなかった?」



「…………っ!!!」



う……鋭い……