「ね?綾那のことだったでしょ?」
「しーちゃん…。私、美人とか可愛いとか言われたことないし…」


言われて嬉くないわけじゃないけど、美少女なんて言葉、私には当てはまらないもん。


「綾那~、もっと自信持ちなよ」
「でも…」
「でもじゃない!何より周りの反応がそうなんだから」
「…う~ん」


しーちゃん、やっぱ優しいな。
みんなもお世辞上手だし。


いい人ばかりだよ。



そんなことを思いながら私たちは美術に向かった。


美術の時間中もみんなのお世辞は止まず、作品がすごくほめられる始末。


今日って何か特別な日だっけ?

って思う。