フッと鼻で笑う声が聞こえて、振り向けばそこには優くんがいた。

「ニヤけてんだもん。」

「う、うっさい」

耳を手で隠し、立ち上がる。
優くんは私をみてクスクスと笑っていた。

「宮野さんからメール?」

「え?う、うん」

「ほー。良かったねぇ」

「な、何。」

「いや、別に。じゃな。」

そう言って、優くんは机にかけてあるバッグを肩にかけて教室を出ていった。
…な、何しに来んだ、優くん。

『今からいくね』

一言、そう返信してバッグを肩にかけた。
…それにしても、嬉しいな。

日和ちゃんとどんな話しよう。
…日和ちゃんは、好きな人、いるのかな。

なんか、すごい楽しみ。

椅子を入れて、スキップしながら教室を出た。