…………………。
私は目の前の扉の取っ手に手を置………。
「………ぅっ…。」
……かない。
置く直前で手を引っ込める。
そしてまた手を出しては…引っ込める。
この繰り返し。
「………カナ、おせー…(-_-)。まだ?」
「ぅわぁっ!は、葉月君!静かに…!」
背後から話し掛ける葉月君に
私は振り替えって沈黙を要求する。
「…………ぶっ(笑)。
どうでも良いけど、早く開けろって。」
「む、無理っ(てか今、吹き出した…)。」
「何で。」
何でって…。
相澤奏乃16歳。高2。
今居る所…事務所の前(汗)。
「い、今更…絶対無理だってば…!」
そう、ここは。
私と鈴の通ってた事務所である。
「は?何で。
別にまた入れって言ってねぇじゃん。
『歌手始めまーす』って適当に言えば。」
ぁぁあああぁぁあ…。
何でこんなことになっているんだ…!
てゆうか、元はと言えば…。
あの一言が失言だった(泣)。