「楓と二人きりの時間がなさ過ぎて、

すぐにでも、仕事をほっぽり出して、

どこかに逃亡しそうなくらい・・・」

・・・

オレの言葉を聞いて、

神田は微笑み、

溜息をついた。

・・・

「そんな事でしたか」

「そんな事だと？」

オレはムッとした。

・・・

「あと一週間」

「・・・？」

「あと一週間だけ、

仕事頑張ってください、社長」


「なぜ一週間？」

「そうしたら、仕事のめどがつきますし、

わたしや斎藤でも、代役が可能な

仕事しか残りません。

ですから一週間」

そう言って、神田がニッコリ笑った。

・・・

まだ何か言いたそうな顔だ。