「悠太ぁ〜!はよぉ〜!」

教室に入るなり、聞き慣れた声が辺りに響く。

「…んだよ拓人。そんなにでけぇ声出さなくたって聞こえてるし。」

ハイテンションの拓人にそっけなく応える。

「もぉ〜テンション低過ぎなんだよ悠太はぁ〜。人がせっかく挨拶してやってんのに〜!」

少しすねたように言う拓人。

「おめぇがテンション高過ぎんだよ。だいたい挨拶してくれって頼んだ覚えねーし。」

よく朝からこんなに元気でいられるものだ。

「怖ぇー。そんなにツンツンしてると嫌われるぞ〜。」

拓人が茶化すように言ってくる。