だけど慶太はモテモテだから、
やっぱり人気があったんだ。

そして、私には絶対勝てないライバルが現れた。
私も尊敬する椿ちゃん。

可愛いくて頭良くて
優しくて...慶太にお似合いの人で、
周りからも人気のある子

そんな子に勝てるわけなくて
慶太はいつの間にか、私から
離れて...

椿ちゃんといた。
本当に素敵な二人で、それに
優しい椿ちゃんに私はいつも励まされてて...

優しさなんてずるい!
勝てないよ...


そんな時会ったのが
真琴。
真琴は相談に乗ってくれたりする
お兄さん的存在で
なのにそんな真琴が...

「水谷~どうしたその顔わぁ~(笑)」
「うるさいなぁ~」
「そんなんじゃ可愛いくないぞ?」
「いいし!いいし!」
「ごめんって(笑)」
そんな真琴を睨みつけてたら
真琴が急に真剣に言ったんだ。

「水谷?お前はいつになったら気づくの?」
「なにが??」
「はぁ...慶太が好きなんて...」
二人の時が少し止まった。

「なんで?なんで真琴にそんな事言われなきゃならないのよ!?」
「...」
真琴が冷めた目で私を見る。
勝てない。何か見透かされたようで怖さを感じて走りだそうとした時

「そんなお前嫌い。」
頭に血が上る。
「はぁ!?私だってあんたなんかー」
言いかけた時
真琴が私の方へ歩いてくる。

「なんでわからない?俺がこんなに水谷を想ってんのに、慶太よりお前の事大好きなのに、こんなに離したくないのに」
「え?...」
「好きなんだ。気づけよバカ!(笑)」

なにが起きてるか分からない私を
真琴は抱きしめた。

「ほら、俺の前で泣け。で、俺に落ちろ。大好きだから、ずっーと」

そのあと私は大泣きした。
真琴はその私をずっと抱きしめて
何度も言うんだ。
大好きだから、ずっーといるからって

真琴。すごくすごくずるいよ
きっと真琴を慶太より好きになんてなれない。

慶太を目で追いかけてしまう。

それなのに真琴はそれでもいいって
俺だけしか見られないようにするって

ずるいよ、真琴。