「緑涼、俺達も一緒に・・・」
「俺が・・・俺が・・・」
「緑涼?」
緑涼の様子が明らかにおかしい。眼は焦点が合わず、ずっと同じ事をつぶやいている・・・
「おい、緑涼?どしたんだよ、おい!緑涼!」
風燕が必死に体を揺らしても状態が変わらない・・・。
「お前ら、車出すぞ!」
「凛香!緑涼がなんか変なんだよ!さっきからずっと!」
凛香は、緑涼の焦点が合ってない目をじっと見つめるといきなり、緑涼の顔を思いっきりビンタする。
「緑涼、戻って来い!お前がしっかりしないでどうすんだ!落ち着け!」
凛香の怒った声が部屋中だけでは収まらず、家中に響き渡った。その迫力に風燕も腰を抜かす。