緑涼の慌てた声を自室で聞いた風燕と蓮流。
廊下に飛び出すと、電話を聞きながら必死に内容を書き留めようとする緑涼の姿が・・・
風燕と蓮流は、緑涼の横まで行きメモの内容を確認していく。

「福寿草と柘榴・・・俺、裏山まで採ってくるから、蓮流は、すぐにすりつぶせる様にすり鉢出して、塩水作ってくれ。」

「了解。」

風燕は、蓮流に一通りの事を伝えると、そのまま家を飛び出して行く。
蓮流は、一旦部屋に戻ってペンを取って来ると、左手の甲に塩水の塩分や量等を書きなぐる。
蓮流は、キッチンにつくやいなや、大きなボウルに大さじ2杯の塩を入れ、ペットボトルの水をボウル半分位まで入れて掻き混ぜる。

「出来た!次は・・・」
「すり鉢だろ?出しといた。」

蓮流が頭を上げると、すり鉢を持った禮漸の姿。

「禮漸・・・」
「時間無いぞ!草は?」
「風燕が採りに行ってる。」
「よし!あと酒だな!」

禮漸は、冷蔵庫からカップ酒を出すと「分量は?」と蓮流に確認しながら水の中に入れていく。