椿が縁側に着くと、そこには黄色のジャージ姿の禮漸が靴を履こうと前屈みになって座っている。
「禮漸さ~ん!」
「ぐはっ!」
椿は後ろから禮漸の背中にくっつく。すると、禮漸はさらに前屈みになってしまい、危うく地面に激突&ちょっとした呼吸困難で危機的状況に・・・。
「つ・・・椿・・・。」
「ご、ごめんなさい(泣)」
椿は、さっと禮漸から離れると、禮漸の横に座り様子を伺う。
「あ~、びっくりした。いきなりなした?」
「なんか、そうしてみたかっただけ(笑)」
「そっか・・・」
「禮漸さんも呼ばれたの?」
「そうだよ。今日は忙しいぞ!」
禮漸はそういうと、靴を履いてトントントントン。そして立ち上がると、椿のいる方向に顔を向けると「行こっか。」といって右手を差し出した。
「うん!」椿も靴を履き終えると、さっと左手で禮漸の右手を掴んで立ち上がると、彼らは走って庭の畑のほうへと走っていった。