「お前、何いれた?」


風燕の問いに火燐はこう返した。


「果物と砂糖とレモン汁だべさ。」


「果物、レモン汁…砂糖…?」
「どこも変わりないですよね?」


「んだ!」


火燐は、そういうと入れた物を机の上に並べていった時、すべてが解けた。


「お前…それも砂糖だけどさ…」
「黒糖…ですね…」


入れたのは砂糖は砂糖でも黒糖。色がすこしおかしい原因は明らかにそれだった。


「あちゃ…」
「確かに色が…」


その光景を見ていた美沙子も正嗣も苦笑い。


「で、でもお砂糖なんだし!」
「たいして変わんないよね?」


コーヒー片手にそんな会話を交わしていた。