「おい。なんか違うくねぇか?」
「本当だ…」
「そうだべか?」


美月さんとメガネさんから届いたレシピを見ながらジャムタルトを製作中。


「今日もみんな元気だよ。」
「よかった。」
「元気なのが一番だ。」

いつものように、月見に様子を送らせ、あの世から、みんなの様子を伺う正嗣と美沙子。その顔は、彼らの親としての顔になっていた。



「もう心配しなくても良さそうだな。」



正嗣のその一言を聞いた美沙子は「そうね。」と返す。


「ところで、あのジャムタルトなんか変だな。」
「うん…なんか色が…」


彼らの不安は的中していた。