「もう、気が済んだべか?」
火燐と椿の前に、緑涼と風燕が現れた。怖がる火燐と椿に緑涼は何をしたかというと・・・
ポン・・・
軽く頭の上に手を置いて、ガシガシと力強く撫でる。そしてくるっと森のほうへ身体を向けると「帰るぞ。」と言って歩き出してしまった。
不思議に思った火燐はそっと狐の姿になって近づこうとしたが・・・
プニっ!
「イタッ!なにするべや(怒)」
「やめとけ(怒)」
風燕が強制的(?)に動きを止める。
「今行くと存在消されるぞ(笑)」
その言葉にぞっとした火燐は人の姿に戻る。
それを一部始終見ていた椿は、彼らにわからないようにクスッと笑っていた。
なぜ、緑涼は彼らに背を向けたかというと・・・
「ぅう・・・大人になったな~・・・」
思いっきり泣いていた。
その顔をあまり見せたくなかったからである。