ドドドド…



揺れはじめた地面に足を取られる火燐と椿。次の瞬間、彼らの後ろから大きな手が飛び出すと、彼らを抱えるように抱き締める。


「見つけたぞ…火燐。」


聞き覚えのある声

彼らがその声の先に目をやると、そこには怒った禮漸が…


「禮漸さん…」
「さっ、帰ろうか。」


「…やだべ…」


ポンっ


「痛った!!」


火燐は狐の姿になると、禮漸の手に噛み付き、椿をキャッチ。そのまま人の姿に戻ると、椿を抱えて走り去った。