「おっ。」
禮漸の持つ杯に桜の花びらがフワリと乗っかる。彼は、クスッと笑いながら「いい酒だ。」と言ってそれを飲み干した。
彼の視界の中に映るのは、ニコニコしながら花見を楽しむ家族。その時、彼はふと昔の事を思い出した。
クスッと笑う禮漸に「なしたべ?」と声を掛ける緑涼。その言葉に禮漸は「悩んでた事が嘘みたいっすよ(笑)」と答え、キセルに火をつける…
「火燐と風燕がきた時も蓮流や椿が来た時も…色々あったな。」
「正嗣が出ていった時も色々あったっすね。」
「んだ…」
思い出を語りながら酒を酌み交わす彼ら。
しかし…