「椿の後姿、美佐子そっくりだな(笑)」
「本当?」
「うん。あの雰囲気も。俺の遺伝子どこ行ったんだろ(笑)」
「私達の子どもなんだから、正嗣さんの遺伝子はちゃんとあるはずだよ~(笑)」
「そうだよね・・・あるはずだよね(泣)」
そんな会話をしているうちに春河家が毎年、お花見をしている場所に到着。
大きな桜の木下にシートを広げ、お重を広げ・・・
「「「「「「かんせ~い!」」」」」」
お花見準備完成。
お重の中には、卵焼きに山菜や菜の花のおひたし、から揚げやとんかつなどの揚げ物、そしてお饅頭や桜餅などのデザートまで・・・
みんなで朝から一生懸命よりを振るって作ったお花見御前。そこにお酒やジュースなどの飲み物が加わり・・・
「じゃ、今年も一生懸命がんばるぞ!かんぱ~い!」
「「「「「かんぱーい!!」」」」」
緑涼の音頭で宴が始まる。その様子を向かいの桜の木の上から眺めていた正嗣と美佐子も・・・