「それにしても、椿ちゃん本当大きくなったね。美佐子ちゃんそっくりだわ、正嗣の遺伝子ほぼ無し!」
と深山は椿にいった。
「私、深山さんといつ・・・。」
「かなり小さかった頃。まだ言葉も話せなかった頃かな(笑)」
と椿の質問を返して、さらに話を続けた。
「椿ちゃんが生まれた時、正嗣と研究室で論文書いてたんだ。その時、病院から“生まれそうだから”って電話があったんだ。で、俺の車で病院向かったら生まれててさ(笑)その時かな、椿ちゃんと会ったの(笑)」
「生まれたてじゃん!」
「じゃ、椿ちゃん全然わかんないべや(笑)」
風燕と火燐がそうつぶやくと「奇跡的に覚えてくれてないかなって思ったんだけどな~。」と深山は口を尖らせてそうつぶやいた。その時、深山は何かを思い出すかのようにポケットからあるものを取り出した。