空港に着いた時には、車に散らばっていた荷物は大きな袋に収納され、持ちやすくなっていた。
車を返却し、搭乗手続きをして、飛行機に乗り込む。

帰りの飛行機の座席は、窓際から緑涼、禮漸、蓮流、後ろの列の窓際から椿、風燕、蓮流となった。

飛行機の中では、疲れてみんな爆睡。その中で、風燕だけが本を読んでいる。

静かな夜間飛行を続けるこの飛行機の空間は、風燕にとって格好の読書空間だった。