静かなJAZZのBGMが流れている店内。椿達の部屋にはたくさんの料理が運ばれていく・・・。
大きなサラダボールの中にどっさりと野菜が入ったサラダに、ステーキにワインにスープ・・・

椿は、隣に座っていた蓮流を見る。そこに居た蓮流は、赤ワインの入ったグラスを片手に風燕と笑顔で談笑中。椿はホッとしながらトマトスープに口をつけた。


「椿ちゃん、ぎゅ~!!」
「ちょ、火燐さん!」


隣に座っていた火燐が、酔った勢いで椿を抱きしめる。すると、反対隣に座っていた禮漸が持っていたキセルで火燐の手をぽんと叩く。


「火燐、ここは家ではありませんよ・・・。」


火燐の視界に入ってきた禮漸の目は、笑っていなかった・・・。


それから、デザートを頼んで、それをつまみにたくさん話をする。その光景が椿の中で新鮮に感じていた。