「お待たせ!!」
椿が、大きなキャリーバックを両手で持ちながら階段から降りてくる。
「待ってたよ~(笑)」
「おせぇよ(怒)」
「なした?」
「バックが・・・閉まらなくって・・・(疲)」
緑涼は、椿の顔を見てほっとした。
自然に笑顔がこぼれてくる。
一方、椿にはいつもと違う服装をした蓮流と風燕に新鮮に感じていた。
いつも浴衣など和装を好んで着ていた蓮流が、白いTシャツに袖のない青のパーカー。ベージュのハーフパンツにサンダルといった夏の装い。
風燕は、白のYシャツの上に黒のベストを羽織り、黒色のパンツを履き、ビシッと決めている。