「よかった・・・妻のことがあってから、椿とは絶縁状態のような感じで。連絡もないし・・・正直すごく心配だったんです。父親としては、しっかりしていないと駄目なのですが・・・。」
「でも、どうしてここのことを知られたんですか?」
「実は、知り合いから。椿をここで見たって・・・。」
「そうだったんですか。椿ちゃんから奥様のことは聞いていたのですが・・・」
「俺が悪いんです。妻が死んだのも、椿の気持ちに気づけなかったのも・・・駄目親父です・・・。」
悲しそうな顔をしながらコーヒーを飲む正嗣を見て、美月はある提案を口にした。