翌日
放課後の図書室で正嗣は本を読んでいた。そんな正嗣の目の前に美佐子は座る。
「東條さん。」
「なに?」
「俺と一緒にいて楽しい?」
正嗣は、本から目を離し、真剣な眼で美佐子を見つめてそういった。美佐子はにこっと笑いながら「楽しいよ。」と返事を返す。
その言葉で正嗣は決心した。
「じゃ・・・これからもこんな感じだけど・・・俺と付き合ってくれる?」
その言葉を聞いた途端、美佐子の大きな瞳から何だがあふれ出してくる。正嗣はそんな美佐子を見てあわてて、何かないかポケットを探すとフェイスタオル発見!それを美佐子に渡した。
美佐子は、それで涙を拭くと
「こんな私だけど・・・いいの?」
と正嗣に聞いてきた。
「そんな東條さんだから・・・」
正嗣は美佐子にそう返す。
「よろしくお願いします。」
美佐子は、ニコッと笑うと正嗣に返事。
その日から、彼らは図書室で待ち合わせ、下校時間ぎりぎりまで本を読んだり、勉強したり・・・。休日には、少し遠出をして町で買い物をしたりして2人だけの時間を楽しんだ。