あたしが出席番号を貼ったイスをチラリと見ると、凛がクスクスと笑いだした。








「ホラ~、タクト……やっぱダメだよぉ」



凛は、となりに座っている……藤くんに引き続き、これまたかなりのイケメンに声をかけていた。



日本人離れした端正な顔立ちをした、色白で彫りの深い顔の男の子。



パーマっ毛のある、ふわふわと柔らかそうな栗色の髪。



アクセサリーやピアスをつけていて、制服もウマく着崩してる。



笑うと優しそうな雰囲気を持っているけど、座っている状態でもわかるほど、



他の生徒より一回り大きく、余裕で180cm以上はありそうに見えて、



その大柄な身長が、なんとなく威圧感を醸しだしている気もした。