ニヤけそうな顔を必死で抑えつつ、あたしは藤くんのとなりに腰を下ろした。


「凛……どこに行ったのかなー」


話題がなくて、思わずそう呟いてみる。


「さぁ? また好きなヤツにコクりにでも言ってんじゃねーの?」


「そっか……えっと、藤くんは……好きな人とか……いないの?」



「……へっ、俺!?」


いきなりそんな話を振られたからか、藤くんはギョッとした顔であたしを見た。







キャー、あたしったらなに聞いてるんだろ。


藤くんが凛を好きじゃないってわかっただけで、なんだか気が大きくなってる!?