そう願ってると、向こうの方から白丸先輩が来るのが見えた。




来たっ!



白丸先輩が来るのを見たタクトくんは、微笑んだままあたしの側から動こうとしない。




すると、近づいてきた白丸先輩はタクトくんをスルーすると、あたしの肩に手を添え、無理に一緒に連れて行こうとする。



「……行こう」



いつもよりなんだか強引な白丸先輩に、以前ならドキッとしたんだろうけど、今のあたしは少し不安になるだけだった。



別れたいってこと……ウマく話せるかな。



白丸先輩に押され、少し先にある車の陰に連れてこられた。